残念なUXとペルソナ
髭剃りの充電器がすごく残念だった。先に言っておくと、それ意外については素晴らしい製品です。切れ味も、掃除のしやすさも、電池の持ちも最高。朝の忙しい時間の、髭剃り時間の短縮に繋がって本当に嬉しい。最高なだけに充電だけがものすごく残念。。
(画像のシェーバーは実物と関係有りません。。)
大きな充電器
その髭剃りは、ちっさなACアダプターが、台座、クレードルに刺さって、髭剃りには小さな接触部分で充電するというしくみ。そのどこが残念かって、充電するために大きな場所を取るクレードルが必要だってこと。我が家の洗面台はそんなに広くないので、クレードルを常設するスペースなんてあるわけが無い。。さらに追い打ちを掛けたのが、出張。いちいち出張先に大きなクレードルははっきり言って持って行きたくはない。
なんだろう、このなんとも言いようの無い負担感。。
ペルソナを考えたか?
ちょうど読んでた雑誌に、デザインの話が書いてあって、デザインを考える時にペルソナ作ってユーザーストーリー作って、という話が書いてあった。
- 作者: 五十嵐啓人,伊野亘輝,近藤宇智朗,渡邊恵太,須藤耕平,中島聡,A-Listers,はまちや2,川添貴生,片山育美,池田拓司,濱崎健吾,佐藤太一,曾川景介,久保渓,門脇恒平,登尾徳誠,伊藤直也,mala,後藤秀宣,若原祥正,奥野幹也,大林源,WEB+DB PRESS編集部
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2013/08/24
- メディア: 大型本
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ペルソナもストーリーも手法としては真新しいものでもないし、私も知ってはいた。だが、一方でそこまでコストをかけてどのぐらいの効果があるんだろうと懐疑的に思っていた。想定ユーザーが、例えば三十代男性で、サラリーマンしてて、家族は妻と子供と3人で、、みたいな話って、デザインにそこまでハッキリ決めておく必要はないんじゃないかと思ってた。
でも、髭剃りの件があって改めて考えてみると、こういう時に役立つんだなと思った。つまり、髭剃りのデザインを考える時にペルソナを詰めておくと、都会に住んでるからそんなに洗面台は広くないだろうとか、サラリーマンだから出張はあるだろ、とか想定できるわけで、よりUXを設計しやすくなるんだろうなと思ったし、充電器の問題はこういう風に考えないと抜けそうだなとも思った。
今使っている髭剃りは、もしかしたら、自分は想定されたペルソナに当てはまらなかっただけなのかもしれない。それならそれで、宣伝やマーケティングの仕方があったんじゃないかとも思し、ペルソナは製品の設計だけでなくてもっと広い範囲の話なんだと思った。(この製品では、当エントリで考えたような、ペルソナを想定したような宣伝はしてないようです)
いずれにせよ、当髭剃りのデザインご担当者様に置かれましては、三十代サラリーマンもペルソナに入れていただければ幸いかと存じます!