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あなたのビジネスの指標をどうやって決めるのか? - 書評 -「LEAN ANALYTICS リーンアナリティクス」

どうも!翻訳者の角さんから献本いただきました。人生初。頂いてから随分たってしまいましたが、僭越ながら書評させていただければと思います。

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本書、LEAN ANALYTICS は、一連のリーンシリーズの最新作です。他のシリーズと同様に、主にいわゆるスタートアップ向けにどのように事業を起こし、経営していき、イノベーションを起こすかというガイドになっています。本書は、その中でもリーンの考え方で大事とされている、データ、すなわち立ち上げた事業の指標をどのように定め、測り、進むかを示しています。

アナリティクスとは即ち指標を定め、集計、結果をもとに行動を起こし、指標自信をチューニングする作業のことを指しています。アナリティクスとタイトルにあるので、統計とか、集計や可視化の手法の本のように見えるがそうではありませんのでご注意を。

まず、読み始めて最初に気がつくのは、ビジネスの指標とは、元から定められていて変えられないものではなく、自らの目指す方向に向けて決めていくものである、という点です。さらに、指標は常に固定ではなく、そのビジネスの規模や状況によって変化させなければいけず、立ち上げたばかりなのか、軌道に乗ってきた後なのかによって全く違い、適切なものを選択する必要があります。まだ、指標を定めるにあたって、指標が良いものか、イマイチなものかを示しており、一つだけ紹介すると、その結果を見て次の具体的な行動に繋がるものが良い指標である、としています。

さらに親切なことに、ビジネスの進み具合や、ビジネスのタイプ、ECなのか、SaaS なのか、無料モバイルアプリなのか、CGM なのか、種類ごとに指標の例を紹介していて、すぐに明日から使えるようになっています。何事もゼロから考えるのは大変。このように1を予め用意しておいてもらえると、本当の自分の指標を考えるベースとなり、やりやすいと思います。

私の個人的な感想としては、会社の中で働いていると指標は、目的にそって予め図るべきものが定められていて、それを図り大事なのは分析だと思っていましたが、そもそも適切な指標を選ぶ必要があり、選び方があるというのは勉強になりました。SIer づとめですが、日々プロジェクトの指標 *1 を計測して報告につかっていますが、より効果的な指標を探すために、本書のアイディアは使えそうだなと思いました。

というわけで、ベンチャーやスタートアップのみならず、企業の中でも新なサービスを起こそうとしている人、私のようにプロジェクト管理で効果的な指標が何か悩んでいる人にも、すぐに役に立つ本だと思います!

余談ですが、早速役に立ちそうな本だったので、頂いた本は悩んでいる後輩に譲って、私は買い直しましたw

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)

  • 作者: アッシュ・マウリャ,渡辺千賀,エリック・リース,角征典
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2012/12/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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*1:例えば、プログラムのライン数w とか?