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AWS EC2 調査③:実プロジェクトの開発環境をAWSで運用した場合、いくら掛かるか計算してみた。

どうも!いつもの、AWS入門シリーズです。

今回は、現在開発中の実プロジェクトでレンタルしているサーバーのレンタル費と、AWS で同様の環境を作った場合の見積もりを比較してみました。一般的にも、実際の本番システムと比べ、開発環境はずいぶんシンプルなので、見積の練習にはいいと思います。

対象の環境

  • サーバー構成は3台。OS は全て Windows
    • 1台はウェブアプリ用、1台は検索サーバー用、1台はDB用。
  • DB は Oracle
  • 開発者は最大2名
  • データの急な増減はない
  • 1年間継続保守がある

レンタル費

実際の月額のレンタル費を書きます。なお、数年継続利用した上での値引後の値段なので、だいぶ安いと思います。

  • 開発用サーバー *2台(Dell PowerEdge T310) 11,800円
    • CPU: Intel Xeon X3430 2.40GHz
    • RAM: 4GB
    • HDD: 1TB SATA 7,200 rpm (うち110GB使用。)
  • DB用サーバー(ThinkCenter) \7,000円

AWSの設計

  • m3.medium(Windows) 2台 + RDS という構成にする。ELB は使わない。
  • EBSを各インスタンスに1つ追加する(200GB、50IOPS)。
    • 見積もり時に設定するパラメータについて、EBS の IOPSは実際に計測してみないと想定が難しい。数時間程度、Windows のパフォーマンスモニタリングツールで計測したみたが、平均で5IOPS程度だった(結合テスト中)。
  • 1年間の保守契約があり、その中に維持管理費が含まれているので、1年間ライトリザーブドインスタンスとする。
  • サーバーは週5日、一日あたり9時間動かすこととする。停止は Amazon CloudWatch で自動で行う想定。
    • 毎朝起動しないといけない手間はある。
  • Webアプリおよび開発用途なので、それほど大容量のデータトランスファーは発生しない想定。

見積結果は、$154

上記の設計で見積もった結果は、$154 でした。ただし、初回にリザーブドインスタンス分で、$300ほど、別途支払う必要があります。

http://calculator.s3.amazonaws.com/index.html#r=NRT&key=calc-67F63170-988F-4121-B04B-CECEF4D12927

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所感

  • レンタルするよりもやや安くなった。資産管理などのコストを無視すればサーバーを買い取ったほうが安い可能性もある。 15,708円($154 * 102円) vs 18,000円
  • レンタルしてすぐぐらいの頃は、もっと高いので EC2 のほうが安い。
  • サーバーレンタル費には、その他もろもろの費用、ネットワーク管理、OSのライセンス、電気代などは含まれていない。
  • サーバーの利用頻度を確認すると、CPU・メモリ含めかなり余っているので、インスタンスを medium から small にスペックダウンしてもいいかも。
  • 保守期間中のあまり使ってない期間は止めるようにしておけば、年間で見ると更に安くなることが期待できそう。
  • 24時間起動から業務時間中のみ起動に制限されるが、それほそ大きな問題では無いと思う。
  • サーバーを停止し忘れるとすぐにオーバーするので、CloudWatch の設定は必須。ただし、お昼の休憩中に止められたりしないようにパラメータの調整が必要。
  • OS / Database のバージョンが固定されるので、開発したいシステムの仕様上、使えないケースもあり得る。
  • 基本的に領収書が出ないので、実費精算の場合、請求代行サービスを使う必要がありそう。為替リスクも回避できるので、使うのも有りかも。
  • AWS を使えば、めんどくさい OS のライセンスの購入と管理から開放される!Windowsの場合は特に大きいな~。