勉強会メモ - 第23回 AWS User Group - Japan 東京勉強会
今日は、久しぶりにAWSの勉強会に参加してきましたのでいつもどおり勉強メモをお送りします!今回のテーマは AWS の歴史を振り返る、でした。
Jeff & Ken & Hideki による、AWS振り返りスペシャル
Jeff Barr さん、玉川さん、小島さん
- Jeff Barr さんは、チーフエバンジェリスト。数年ぶりの来日。
- AWS Favorite Development Year by Year、1年ごとにスキなサービスを上げていく
- 2004年
- こっそり2004年にローンチしているサービスがある!(公式には2006年)
- 正解は、SQS
- ちゃんと使えるものをお伝えする、誇大広告はしないのが伝統
- インフラストラクチャーサービスをAPIで提供したという意味で、AWSの方向性を決めた重要なサービス
- 2005年
- Mecanical Turk、世界初のクラウドソーシングサービス -http://ja.wikipedia.org/wiki/Amazon_Mechanical_Turk
- 2006年
- S3 and EC2
- 現在の課金スタイルや基本的な概念を作った重要なサービス
- サードパーティ製のツールの登場など、エコシステムができはじめたのもこのころ
- リージョン、AZ、インスタンスタイプ*1、マシンイメージなどは既にあった。設計や考え方は正しかった。
- 2007年
- Flexible Payment Service 、Amazon に成り代わって課金をする仕組み
- Marketplace の元として動いている
- 技術的な問題とともに、法律などの課題の対応もあった
- 大変なこともよろこんでやる、「究極的には」という単語が口癖で、長期を見通す文化がある
- 2008年
- EBS、登場まではエフェメラルディスクしかなかったのでEC2を止めるとデータが消えていた
- EBSなしではEC2出さないほうがいいのでは、というディスカッションもあった
- 初期は問題も多かったサービス、現在は安心して使えるようになった
- 基本的な設計は変わっておらず、IOPS、SSD と進化を続けている
- 2009年
- RDS
- RDSはマネージドを一番意識しているサービス
- ユーザーの評価がもっとも別れるサービス、特にインフラ担当者はパラメータがいじれないことに不満を感じる人もいる
- が、実際には非常に人気がある
- 2010年
- Route53
- 2011年
- Tokyo Region、日本上陸
- 2012年
- Redshift
- 既存のDWHユーザー以外を取り込むことが出来たサービス
- 数億円するDWHを買わずにサービスで使うことができるようになったのは大きかったと思う
- 2013年
- WorkSpaces
- ピュアなサービスからワークスペースへ手を伸ばしたという意味でエポックメイキングでは?
- 2014年
- Mobile Services、Cognito / Mobile Analytics / Mobile SDK / SNS Push など
- まだピンとこないお客様も多いが、モバイルに力をいれるという姿勢を見せる、という意味でも重要なサービスになるであろう
個人的な感想
2004年といえば私が会社に入社した頃で、当時は仮想化技術なるものの存在すら知りませんでした。初めて触れたのは、2007年だか8年だかに VMWare Workstation を使わせてもらって、感動したことを覚えています。もうその頃には、AWS では EC2 も S3 もローンチされていて、サービスとして提供されていたかと思うと、自分の情報の浅さ、技術力のなさにめまいがする思いでしたw
AWS の設計思想などを含めた先見性に驚嘆しつつも、一方で当時 AWS を知っていたとしても、多分、こんなの夢物語だと思うか、優れた考え方と知りつつも、先がわからないという思いから、自分の時間というリソースは投入しなかったんじゃないかとも思いました。真に先進的なサービスは、かつてのAWSのようにそういうなんだか良さそうだけど怪しげなものの中に隠れていて、青田買いにはリスクがつきものだなと思います。リスクがあると知りつつも、リスクに飛び込める勇気と情熱をもてるようになりたいなと思いました。
*1:当時は1種類しかなかった